病理診断科

診療概要

病理診断科では患者さんから採取されたいろいろな病変や喀痰・尿などの排出物を顕微鏡で観察することによって、病気を分類したり治療効果を調べる「病理検査」をおこなっています。つまり、人相でその人がどんな性格かを判断するように、人体を構成する「細胞」の顔つきを実際に見て病気の種類や治療法を決めていくわけです。

患者さんに直接お会いすることはないので一般にはあまり知られていませんが、病気の種類によって使う薬が変わってきますし、同じ癌の患者さんでもAさんには抗癌剤、Bさんには抗ホルモン剤が効きそうというように、実際の医療の現場では欠くことのできない個別の情報を主治医に提供する重要な役割をになっています。

診療体制

専任医師:
病理診断科部長 角田幸雄(日本病理学会専門医、日本臨床細胞学会専門医)
顎口腔病理診断科副部長 長谷川直樹(日本口腔病理学会専門医)
臨床検査技師:
6名(細胞検査士5名)

診療内容

  1. 組織診断:採取された病変から顕微鏡標本を作製し、炎症か腫瘍か、炎症ならば何が原因か、腫瘍ならばどのような種類の腫瘍かを調べます(生検)。また手術で摘出された胃・大腸・肝臓・肺・膀胱・子宮などから病気の進行度などを決定します。手術の途中で検体を凍結して標本をつくり、切除断端やリンパ節に癌細胞がないかなどを15分ほどで確認することもできます(術中迅速診断)。
  2. 細胞診断:喀痰や尿などの排出物の中に異常な細胞がないかを調べます。これらは患者さんに痛みを与えない検査法です。また胸水・腹水・胆汁などの液状検体内の異常細胞を調べます。婦人科の子宮スメアは癌検診のスクリーニングとしてきわめて有用であることはよく知られていますし、乳腺や甲状腺の「しこり」に針を刺してそこからとられた細胞を調べ、「しこり」がどんな性質のものかを推定することもできます。
  3. 病理解剖:病院で亡くなった患者さんを解剖させていただくことにより、病気の広がりや進行度、生前に行われた治療がどれくらい有効であったのかなどを詳しく検討します。

臨床実績

組織診断 細胞診断 術中迅速診断 病理解剖
2000 7,883 10,050 256 64
2001 7,503 10,637 328 52
2002 7,278 9,975 356 48
2003 7,974 10,254 347 48
2004 8,519 10,811 336 29
2005 8,319 10,877 394 38
2006 8,931 8,948 402 29
2007 8,807 8,909 444 28
2008 8,627 8,831 413 31
2009 8,818 8,703 405 27
2010 8,437 8,539 370 17
2011 8,155 8,463 382 31
2012 8,849 8,829 439 21

解剖件数の内訳(1991~2012年3月)

主診断 件数(%)
肺癌 185(15.1)
肺炎 144(11.7)
悪性リンパ腫 62(5.1)
白血病 61(5.0)
脳梗塞 53(4.3)
心筋梗塞 45(3.7)
筋萎縮性側索硬化症 45(3.7)
敗血症 39(3.2)
肝細胞癌 36(2.9)
脳出血 33(2.7)
パーキンソン病 25(2.0)
多発性骨髄腫 23(1.9)
胃癌 23(1.9)
大腸癌 22(1.8)
脳腫瘍 21(1.7)
大動脈解離 21(1.7)
肝硬変症 20(1.6)
大動脈瘤破裂 18(1.5)
膵癌 18(1.5)
悪性中皮腫 17(1.4)
低酸素脳症 16(1.3)
胆管細胞癌 15(1.2)
乳癌 15(1.2)
腎細胞癌 14(1.1)
食道癌 14(1.1)
膀胱癌 13(1.0)
前立腺癌 9(0.7)
新生児 9(0.7)
胆嚢癌 8(0.6)
肺梗塞 8(0.6)
卵巣癌 8(0.6)
脳炎 2(0.2)
子宮癌 2(0.2)
平滑筋肉腫 1(0.1)
心破裂 1(0.1)
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