薬剤部では、「医薬品適正使用への貢献」、「医療の質と安全性(患者サービス)の向上」、「チーム医療の充実」を図ることを目標に様々な業務を展開しています。電子カルテに連動した調剤支援システムを用いた調剤(内用薬・外用薬・注射薬)や薬歴に基づく抗がん剤監査および調製も行っています。また、治験業務にも携わり、新薬の開発にも積極的に貢献しています。一方、適正な薬物療法の支援(薬学的管理:ファーマシューティカル・ケア)を実践し患者さんのQuality of Life (QOL) を改善していけるように薬剤管理指導業務の展開を図ると共に、栄養サポート(NST)、感染制御(ICT)、がん化学療法、緩和ケア、糖尿病療養指導、医療安全対策チームなどのチーム医療に積極的に参加しております。
これからも立地の良さを活かして、他の病院や薬科大学との交流を図りながら薬剤師教育に寄与できるよう努めてまいります。
平成23年4月 横浜労災病院薬剤部長 豊田 隆
1階会計窓口の隣に、予約入院患者さんの持参薬の確認・電子カルテへの登録をする窓口を設置しています。持参薬を確認することは入院中に受ける薬物療法との相互作用や薬の重複投与を避けるために非常に重要です。当院から処方されているお薬しかお飲みでない方でも、入院手続きの最後にお立ち寄り頂くようお願い申し上げます。
また、院内処方の患者さんにお薬を交付する窓口と、院外処方の患者さんに院外処方箋のお問い合わせおよび近隣地区の薬局の地図をご用意しています。お薬の相談コーナーも併せて設置しています。
内服薬(飲み薬)や外用薬(貼り薬、軟膏、点眼薬等)の医薬品を備蓄し、医師の処方箋に基づいて薬剤師が調剤しています。薬剤師は処方の用量・用法・お薬の相互作用などをチェックし、疑義があれば医師に照会します。また、同じ日に2つ以上の診療科にかかられた患者さんの処方では、重複投与や相互作用などをチェックします。
調剤の際には、間違いを起こさないために調剤棚やその配置にさまざまな工夫を施しています。多くのお薬を内服している患者さんがお薬を管理しやすいように、また薬のシートから錠剤を出すのが困難な患者さんのために、錠剤自動分包機を用いて一包化しています。調剤後にはもう一人の薬剤師が用量・用法・相互作用などをもう一度確認した上で、薬袋に入れ入院患者さんや外来の院内処方の患者さんの元へお薬が届けられます。
注射薬は、自動アンプルピッカーから払いだされる注射箋、注射ラベルと注射薬を薬剤師が注射箋をみながら内服薬と同様に用量などをチェックし、また注射薬は複数の種類を混合して使用することが多いため、配合変化を含めてチェックします。監査後の注射薬は注射カートにて患者さんごと個別にセットされ病棟に送られます。
また、注射薬のなかでも、抗がん剤、中心静脈栄養(TPN)用の高カロリー輸液のほとんどを薬剤部にて薬剤師が無菌的に混合することで患者さんに安全に治療を受けていただけるように努めています。
市販されているお薬で全ての治療を行うことができない場合があり、製剤室ではそれらに対応するために院内独自のお薬(院内製剤)を薬剤師が調製しています。院内製剤には、複数の軟膏を混ぜたもの、市販されていない濃度の医薬品、特定の治療のために用いる医薬品などがあります。
病院内で使用するお薬の購入・保管・供給および在庫管理をする部署です。在庫管理コンピュータを用いて、毎日使用されたお薬と在庫量をチェックし、複数の卸よりお薬を購入し、薬品管理室に保管します。そして、調剤室に内服薬や外用薬を、注射管理室に注射薬を、外来・病棟その他の病院内の各部署にお薬などを供給しています。
薬がなくなったら医療は成り立ちません。そのため、病院全体の中でも最も重要な部署の一つであると言えます。
医薬品とは、「情報を伴った製品である」と言われています。お薬自体はかわらなくても、広く使われるに従って未知の副作用が見つかることやお薬同士の相互作用が出たりします。このような、日々進歩する医薬品の情報を収集・整理・保管し、薬物治療に役立てることが大切です。医薬品情報室では、収集した情報を院内の各部署に提供することで医薬品の適正使用に努め、また、医師や看護師などからの医薬品に関する問い合わせに答える専門部署です。
薬剤部では、調剤業務以外にも薬剤師が治験コーディネーター(CRC)として治験業務を行っています。
詳しくは治験管理室のホームページをご覧下さい。
薬剤管理指導業務では、入院患者さんに対して使用される薬剤の情報を患者さんやそのご家族に提供するとともに、入院中に使用するお薬と持参薬との相互作用などを確認するなど、薬物治療が適切に行われるよう薬学的管理を行っています。
また、各診療科(一部を除く)のカンファレンスに医師や看護師など他職種のスタッフとともに参加し、NSTや褥瘡回診などの各回診にも参加することで、チーム医療の一員として治療に参加しています。
今年度より薬学部6年制の病院・薬局実務実習(各2.5ヶ月)が開始されました。当院においても5大学から3期で15名の薬学生を受け入れています。実務実習では指導薬剤師の管理のもと、患者さんのところまで行き、実際の実務経験をさせて頂くことがあります。将来の薬剤師のため、ご協力いただきたいと思います。
がん薬物療法認定薬剤師 1名
糖尿病療養指導士 2名
治験コーディネーター(CRC)2名
実務実習指導薬剤師 5名
DMAT(災害対策支援チーム) 1名
認定医療情報技師 1名
竹森康子 低濃度モーズ軟膏を使用した原発性および転移性皮膚圧性腫瘍の3例 日本病院薬剤師会雑誌46()6:783-786,2010.
竹森康子 「アトピー性皮膚疾患患者に対するステロイド外用指導の重要性」ほか 事例で解決! 薬学的プロブレム106 南山堂
竹森康子 横浜労災病院における持参薬確認業務の現状 第20回日本医療薬学会年会、千葉、2010年11月13,14日
立石朝子 がん化学療法におけるレジメン管理と薬剤師の関わり 全国労災病院薬剤部関東甲信越ブロック会議、2010月4月、新潟
大月沢雄 採用品目見直し等による注射抗菌薬使用動向変化の検討 第26回日本環境感染学会総会、2011年2月、横浜
阪口悟志 データベースソフトACCESSを用いた月締め報告書作成システム構築による作業時間平均 76%削減の報告 第10回CRCと臨床試験のあり方を考える会議、別府、2010年10月1〜3日
原直己 2型糖尿病患者におけるシダグリプチンの有用性の評価 第20回に日本医療薬学会年会、2010年4月,千葉
吉沢純 横浜労災病院におけるサレドカプセルの運用状況 全国労災病院薬剤部関東甲信越ブロック会議、2010年4月、新潟
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